この間、「インポスター症候群」について調べていた。
その時、精神的にしんどいことがあって、その解決に役立つかもと思ったから。
そしたら、解決策の一つに「多くの人がインポスター症候群を経験することを伝えて、特別なことではないことを知らせる」といった旨のことが書いてあった。
ふざけてるんじゃなかろうかと思った。
「頭が痛い」という人に「他にも頭が痛い人がいるよ」と言って、頭の痛みがなくなるわけないじゃないか。
悩んでいるのは「頭が痛い」ことであって「自分一人だけ頭が痛いんじゃないか」ということじゃない。
今時、SNSも発達していて、同じ悩みの仲間を見つけることは難しくない。「悩みを共有できないこと」に悩む人は少ない。
もちろん、経験者の話を聞いて、自分の将来を予測して悩みが軽くなることもあるけど、「今が辛い」という悩みと「将来どうなるんだろうという不安」は違うものだ。
そういえば、一番メンタルがぐらぐらしていた去年、人に勧められて、大学のカウンセラーの先生と何度か話をした。
カウンセラーの先生は、私がすぐに死なないか(希死念慮がないか、食事をとれているか、睡眠をとれているか)確認して、「うんうん、辛かったね」と話を聞いてくれたが、それで何が変わるのか、楽になるのか、よくわからなかった。
私に必要だったのは、メンタルや生活を立て直すための具体的な方法だったし、過睡眠を何とかする方法だったけど、それは得られなかった。
その時と同じ気持ちを「他の人も経験していると伝えましょう」に感じた。
悩みとか辛さとかは似たような事例はあっても、詳細や辛さの度合いは人によって違うものだし、安易に「他の人もそうだよ」と言う・言われるのは残酷だ。
でも何の悪意もなく、むしろ善意で言う人もいる気がする。
せめて自分では言わないようにしたいし、自分の感覚を大事にしたいと思いました。